- アンケート調査
2025.06.27
【2025年版】シニア層の大雨対策実態調査レポート
本レポートでは、50代以上のシニア層426名を対象に、大雨被害の実態や備えに関するアンケート調査結果を分析しました。大雨の経験や対策・情報源・支援意識などの観点から、シニア世代の防災行動の傾向と課題が明らかになりました。

- 3人に1人が大雨被害の"リアル"を体験
- シニアの防災意識に鮮明な温度差
- 9割近くが避難サポートを切実に希望
あなたご自身やご家族が、大雨による被害を受けた経験はありますか?(有効回答者数:426名)
「ある」と回答した人は全体の31.7%で、「ない」(65.0%)が多数派を占めるものの、約3人に1人は何らかの被害経験を持つことが明らかとなりました。「覚えていない」という回答も3.3%あり、記憶の風化や高齢による記憶の曖昧さも背景にあると考えられます。
地域特性や建物の老朽度によっても被害経験の有無が左右される可能性があります。シニア層にとって、過去の被害経験は防災意識に大きく影響すると考えられ、経験者と未経験者では備えに対する意識に差が生じている可能性があります。
大雨によって具体的にどのような被害を受けましたか?(複数回答可)(有効回答者数:135名)
「雨漏り・屋根の破損」(34.1%)や、「床下浸水」(33.3%)、「床上浸水」(31.9%)が上位を占め、住環境に直接的な被害が集中しています。また「停電・断水などのライフラインの停止」(31.1%)や「自家用車の水没」(21.5%)など、生活機能全般が被災時に損なわれる傾向も見られました。
特にインフラや住宅の老朽化が影響している可能性も考えられます。シニア層の住宅は築年数の長いものが多く、構造的な脆弱性が被害拡大の要因となっていることが推測されます。また、ライフライン停止は高齢者の生活により深刻な影響を与える可能性があります。
大雨による被害で最も困ったことは何でしたか?(有効回答者数:135名)
最も多かったのは「自宅の被害」(40.0%)で、次いで「ライフラインの停止(電気・水道など)」(25.9%)でした。住宅被害が精神的・経済的に大きな打撃となることが窺えます。また「交通インフラの遅延・運休」(9.6%)や「生活用品の不足」(8.1%)など、間接的な生活への影響も無視できません。災害時の生活再建支援が重要であることが示唆されます。
シニア層にとって住居は生活の基盤であり、その損失は単なる物的被害を超えて、心理的な安定感の喪失にも繋がると考えられます。復旧期間の長期化は、特に高齢者の健康状態に影響を与える可能性があります。
調査概要
調査対象 | 「コスモラボ」のアンケートモニター |
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調査地域 | 全国 |
調査方法 | ネットリサーチ |
調査時期 | 2025年5月28日 |
回答者数 | 426 |
調査会社 | コスモラボ ( コスモヘルス株式会社 ) |